2009年12月16日

消えゆく赤トンボ アキアカネ、県内で激減 20年で150分の1 上田県立大教授ら調査

http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20091207103.htm

 かつて秋空に群れていた赤トンボが近年、石川県内でも激減したことが、県立大の上田哲行教授らの研究で裏付けられた。減少は全国的な傾向で、野々市町の同大周辺では「アキアカネ」が20年前の150分の1以下に減ったと推定される。上田教授は農薬や乾田化の影響を指摘し、来年1月に同大で開かれるシンポジウムで研究成果を発表する。童謡にも歌われる古里の秋の原風景は危機にある。

アキアカネ.jpg

今年10月に目撃されたアキアカネ(石川県ふれあい昆虫館提供)


 赤トンボの減少に関する研究は、上田教授をはじめ、国立環境研究所や宮城、愛媛、京都教育、東京農工の各大学の研究者が共同で実施した。県内外の農家や市民有志も協力し、全国各地で生息状況を調べた。

 上田教授によると、アキアカネが急激に減り始めたのは2000(平成12)年前後とみられる。農薬によるヤゴの殺虫効果などから推定すると、この10年間に多くの都道府県で100分の1から1000分の1に減少した可能性があるという。

 新潟を含む北陸4県では特に石川、富山での減少が顕著で、地域性があることも判明した。野々市町の羽化数を調べたところ、89年との比較で、07年は100分の1、08年は150分の1に減っていた。

 アキアカネは6月から7月に水田などで羽化した後、暑さを逃れるため高地へ移動し、9月ごろに平地に戻るとされる。県内で夏場の生息地として知られる白山山系三方岩岳付近では、89年には100メートル当たり平均64匹が観察されたが、昨年と今年の8月には1匹も見つからなかった。

 上田教授らは減少の要因として農薬が影響している可能性を挙げる。実験では農薬の成分が低濃度でも水田のヤゴの死ぬ率が高まるとの結果が出た。このほか、羽化前に水田から水を抜く「中干し」で乾燥度が高くなった影響も考えられるという。

 研究は、環境省が公募した「野生生物の生物学的知見研究」に採択されて行われた。赤トンボにまつわる神話や伝承にも詳しい上田教授は「赤トンボは歴史、文化的にも大切な虫。日本の原風景を守りたい」と話している。

 県ふれあい昆虫館(白山市)の富沢章館長は「農業の機械化や生産性向上のため乾田化が進み、さまざまな昆虫が行き場をなくしている」と警鐘を鳴らしている。(12月7日 北国新聞)





(´-`).。oO(失われつつある日本の原風景・・・)
ラベル:生息分布
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